よくある質問
FAQ(よくある質問)
Q.特別受益証明書とは何ですか?
相続手続の中で、特別受益証明書や相続分不存在証明書という書類が作られることがあります。
これは、生前贈与を受けた相続人が、「相続分と同じ程度の贈与を受けたので、受けるべき相続分はありません」と証明する書類です。
つまり、生前贈与を受けた相続人が特別受益を自分で認めている場合のものです。
この書類を相続登記のときに使うことがあります。
相続人がA、Bさんの2人いたとします。
相続財産である不動産の所有権登記を変更する際、Aさんが自分だけの名義にしたいという場合には、以下の方法があります。
・Bさんが相続放棄
・A、Bさん2人による遺産分割協議書を作成、そのなかで不動産をAさん名義にすることを含める。
相続分による共有の登記なら、Aさんが単独で登記申請もできますが、自分だけの名義にはできません。
ただ、これらの方法の他に、特別受益証明書をBさんに発行してもらうことで、Aさんの単独名義にできます。Bさんは、既に特別受益をもらっていて相続分がないという扱いになるので、相続財産である不動産はAさんのもの、ということになるのです。この場合、Aさんの単独申請で登記は変更できます。
この証明書には、印鑑証明書の添付が必要になります。
特別受益について争いがなく、遺産分割協議書まで作ったり、相続放棄は面倒という場合には、活用を検討してみても良いかもしれません。