
よくある質問
FAQ(よくある質問)
Q.借地権を無償で設定している場合、特別受益は主張できますか?
相続人に対して、生前贈与がされている場合、特別受益を主張することで、相続の前渡しだと認めてもらえることがあります。
特別受益は、相続人間の公平を図る制度です。
明確な贈与でなくとも、贈与と評価できるものは、特別受益とされることが多いです。
被相続人の土地上に、相続人が建物を建て、無償で借地権の設定がされているような場合、特別受益が問題にされます。
地域にもよりますが、借地権の価値は、土地の6割前後といわれます。
借地権は強い権利ですので、借地権設定をした場合、土地の価値は、その分、減ります。
通常ですと、借地権を設定するときには、 このような価値の移転の対価として、権利金を支払ったりします。
ところが、家族間では、権利金の支払がないことも多いです。
このような場合、借地権の贈与があったと認められる可能性もあります。他の相続人としては、主張しておくべきポイントとなります。
このような借地権設定のほか、被相続人が持っていた借地権そのものを贈与するケースもあります。こちらの場合は、多くの審判例で特別受益だと認められています。